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いえいえこちらこそ [クリスの院長室]

先日の市民講座でのこと。
最初に”長寿犬”の表彰が行われました。
今年から大型犬が別の基準になりました。
小型犬や中型犬に比べて短命なためです。

その中には私のところへ来てくださっている方の姿もちらほら。
こんな私でも彼(彼女)らの長生きに少しでも貢献できたと思うとうれしいもんです。
そしてその中のひとりの飼い主さんが私を見つけてくれてお礼を言ってくださりました。
「先生、ありがとうございます」と。

しばらく前のことです。
その子は激しく衰弱し、歩けなくなり蝿がたかっていました。
皮膚を見ると無数のウジがいました。
「このままでは見ているのが辛い、痛がって可愛そう」と
諦めかけていた飼い主さんとお話をし、
まだ助かる可能性は十分にあると説明しました。

ウジを退治するためには毛を刈ります。
普通はおしりの回りだけで済むのですが、
この子の場合全身をウジに噛まれていました。
想像していた以上にひどい状態です。
スタッフ総出で毛を刈り、ウジを手で取りました。
その甲斐あって初め「ウー、ウー」と辛そうに唸っていたのが、
処置が終わるころにはスヤスヤ寝ていました。
結局、最後は顔を残して丸裸になってしまいました。

あとは本人の体力頼み。
そのみんなの期待に応えてくれて、その子はみるみる良くなりました。
やがて歩けるようになり、体重も戻り見違えるように元気になりました。


「先生、あんまり嬉しくて泣いちゃいました。」
と飼い主さん。

「いえいえ、頑張ったのは彼。
嬉しいのは私の方です。」
と、私も涙目。

これからも可愛がってもっともっと長生きさせてください!
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